せっかく釣った夏の天然ぶり「まずい、パサパサして臭い」と感じたことはありませんか?
夏のぶりを料理しても、なかなか美味しく仕上がらない、臭みが残ってしまう…そんな悩みを持つ方も多いでしょう。
その悩みを簡単に解消するコツと、美味しく食べるためのレシピを詳しく紹介します。
この記事は、家庭で手軽に試せる方法ばかりなので、ぜひご参考にしてみてください!
※近年、北海道産の「夏の天然ぶり」が旨いと話題です。
この記事では、近畿圏内で釣った「夏の天然ぶり」に対しての記事になります。
ブリは日本の沿岸を回遊する大型の青物魚で、成長に伴って名前が変わる出世魚です。
強い引きで釣り人に人気があり、季節ごとの回遊パターンを利用して釣りが楽しめます。
季節によって脂の乗り方が異なり、味が大きく変化します。
一般的に、脂が乗って、最も美味しいとされるのは冬の「寒ブリ」です。
「ぶり」は、スズキ目アジ科に属する海水魚です。
日本沿岸を春から夏にかけては北上し、秋から冬にかけては南下します。
体長 | 80cm以上、大型は1m、10kgを超える |
---|---|
体型 | 紡錘形 |
生息域 | 全国沿岸域 |
回遊魚 | 春~夏にかけて北上、秋~冬に南下 |
食性 | 甲殻類や小魚、イカなど |
産卵期 | 南ほど早く2月~7月 |
旬 | 冬 |
漢字 | 鰤 |
「ぶり」は成長過程で名前が変わる出世魚であり、その呼び名は地域によって異なります。
地域により成長過程の体長の基準や、呼び名(方言・地方名)が違います。
地域によっては、同じ名称でも、大きさの基準が違うところもあります
ぶりには、ぶり虫(ブリ糸状虫)とアニサキスの2種類の寄生虫が、主に寄生することが知られています。
人体に無害なぶり虫(ブリ糸状虫)は、魚を捌いてみないと、寄生したいるかどうかはわかりません。
ブリ糸状虫は、見た目が気になるかもしれませんが、寄生の箇所をトリミングすれば問題ありません。
しかし、人体に有害なアニサキスは絶対に避けたいところです。
ぶりは、春から夏にかけて産卵期を迎えます。産卵のために体内の栄養を卵巣や精巣に使うため、身が痩せてしまい、脂の乗りが悪くなることがあります。
特に、産卵直後のぶりは、身が痩せてパサパサになり、味が落ちることがあります。
夏の天然ぶりは、必ずしも美味しくないと、いう訳ではありません。
しかし、冬場のぶりに比べると、脂の乗りや味が落ちる傾向があることは事実です。
産卵後は、どの魚も痩せて脂と味が落ちますね~
タムタムTamTam様
夏の天然ぶりに限らず、気温の高い季節は、冬と比較して匂いが立ちやすく、魚特有の臭みを感じやすいです。
臭みをとるには、塩や熱湯での下処理や、清酒・お酢を使った調理法が効果的です。
これら一手間を加えることで、魚独特の生臭さや血合い臭さを軽減し、美味しく食べて頂けます。
夏の天然ぶりの生臭みは、塩と湯霜というシンプルな方法で大幅に軽減できます。
生臭みの主な原因は、血合いやヌメリ、そして魚体内の酵素によるものです。鮮度が落ちると増加します。
塩の浸透圧で、魚の臭み成分を含んだ水分を出して、熱湯で洗い流します。
この方法で、臭みが抜け、皮の表面が引き締まって食感も良くなります
臭みを減らすには、釣り場での下処理と、調理時の下処理の、2つの適切な下処理が重要です。
魚の生臭みの成分に、「トリメチルアミン」という物質があります。
この物質はアルカリ性で、酸性の物とあわせて中和することで、臭いを減らすことができます。
加熱調理すると、酢とアルコールの匂いは飛んでなくなります
パサパサになる原因は、加熱しすぎによる水分の損失です。
夏の天然ぶりは、冬に比べて脂肪分が少なく、加熱しすぎるとパサパサになりやすいです。
脂肪分が少ない魚は、過剰な加熱によって水分が失われ、乾燥しやすくなります。
低温調理や短時間の加熱で、しっとりとした食感を保つことができます
夏の天然ぶりは、産卵期の影響などにより、冬場に比べて脂の乗りが悪くなったり、身の匂いが気になったりすることがあります。
そのため、生食にこだわるよりも、加熱調理がおすすめです。
適切な下処理済のもので調理すれば、美味しく食べることが可能です。
夏の天然ぶりは、調理するとパサパサしやすい傾向にあります。
なので、魚の切り身をブライン液に漬けて下処理します。
ブライン液は、塩の浸透圧とキビ砂糖の保湿の効果で、臭みを取りつつ保水する効果があります。
この下処理によって水分が外に出るのを防ぎ、ジューシーに仕上がります!
ブライン液は肉も魚も使える、万能な漬け込み液です
夏の天然ぶりを南蛮漬けにすることで、しっとりさせ、特有の臭みを抑え、さっぱりとした食感を楽しむことができます。
酸味の効いた南蛮酢が魚に染み込み、脂肪分の少ない夏のぶりでも美味しくいただけます。
酢の効果で、さっぱりして臭いも中和されます
夏の天然ぶりを竜田揚げにすることで、衣が水分を閉じ込め、ふっくらとした食感に仕上げることができます。
また、高温の油で揚げることで、魚の生臭みが消え、風味が増します。
下味にカレー粉やハーブなどを混ぜてもいいですね
パサパサの身で、脂の乗りの悪い夏の天然ぶりならではの、逆転の発想で自家製ツナを作ります。
低温の油で煮るように、時間をかけてゆっくりと加熱するのがポイントです。
もう市販のツナには戻れません!
せっかく釣った天然ぶりを楽しみにしていたのに、いざ食べてみるとパサパサで臭いが気になる…そんな経験はありませんか?
夏の天然ぶりは脂肪分が少ないため、パサパサして臭みが出やすく、「まずい」と感じることがありますが、下処理や調理法を工夫すれば美味しく食べられるのです。
加えて、夏の天然ぶりに限らず、気温の高い季節は、冬と比較して匂いが立ちやすく、魚特有の臭みを感じやすいです。
夏の天然ぶりは、必ずしも美味しくないと、いう訳ではありません。
臭みを減らすには、釣り場での下処理と、調理時の下処理の、2つの適切な下処理が重要です。
魚の生臭みの成分に、「トリメチルアミン」という物質があります。
この物質はアルカリ性で、酸性の物とあわせて中和することで、臭いを減らすことができます。
夏の天然ぶりは、産卵期の影響などにより、冬場に比べて脂の乗りが悪くなったり、身の匂いが気になったりすることがあります。
生食にこだわるよりも、加熱調理がおすすめです
適切な下処理済のもので調理すれば、美味しく食べることが可能です。
夏の天然ぶりは確かに冬に比べてパサパサしやすく、臭みも出やすいですが、下処理を工夫することで十分に美味しく食べられます。
特に、塩や熱湯、清酒を使った下処理と、加熱しすぎない調理に酢を使った味付けが効果的です。
夏の天然ぶりを美味しく食べるための具体的な方法を解説させて頂きました。
ぜひ試してみて、夏の釣り後の食卓を、さらに楽しんでください!
Copyright © AZU. All rights reserved.