ブリにそっくりなヒラマサ。海のスプリンターともいわれ、釣り人から人気の高いターゲットです。
もしかすると、釣ったヒラマサを食べてみたけれど、その味にがっかりした経験がありますか?
私は夏マサの場合、下処理した魚を3~7日ほど寝かしてお刺身に造ります。
熟成させると、柔らかくもっちりとした触感になり、なにより旨味が増します。
この記事では、ブリとの違いや見分け方、ヒラマサを美味しく食べるための調理のポイントも詳しく解説します。
ヒラマサは、スズキ目アジ科に属する大型の海水魚で、日本では高級魚として知られています。
釣りでは、ジギングやショアジギングで絶大な人気を誇る対象魚になります。
ヒラマサは、温暖な海域に生息する大型の回遊魚で、脂がのった引き締まった身が特徴です。
その引きの強さから釣り人に人気があります。特に大型の個体は釣りの醍醐味として評価されています。
体長 | 成魚は2m以上に成長 |
---|---|
遊泳速度 | 時速50km以上 |
生息域 | 主に北海道南部以南の沿岸や沖合い浅目 |
食性 | 小魚や頭足類、甲殻類 |
産卵期 | 春から初夏 |
地方名 | ヒラス、ヒラソ、ヒラサ など |
漢字 | 平政 |
旬の時期 | 一般的には初夏だが通年旨い |
ヒラマサの名前は、その体形と体色に由来しています。
具体的には、体が平たく、黄色の縦帯が真っ直ぐに走っていることから「平政(ヒラマサ)」と名付けられました。
体形 | ヒラマサはブリよりも体が平たく、これが「平」の部分に該当します。 |
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黄色の縦帯 | 体側に走る黄色の縦帯が「柾(まさ)」、つまり真っ直ぐな線を意味し、これが「政(マサ)」の部分に該当します。 |
ヒラマサの名前は、見た目の特徴を表した名前なのですね
ヒラマサは出世魚ではありません。
ブリのように成長段階で名前が変わる魚とは異なり、ヒラマサは生涯を通じて「ヒラマサ」として知られています。
この違いを理解することで、魚の種類や特徴をより深く知ることができます。
ヒラマサの若魚を「ヒラゴ」や「ハマス」と呼ぶ地域もあります
非常によく似た見た目のヒラマサとブリですが、よく見ると微妙に違いがあります。
いくつかのポイントをチェックすることで、確実に区別することができます。
見慣れると判るようになります
ヒラマサとブリは見た目が非常に似ていますが、体形、ヒレの形状、口元の形状などに違いがあります。
これらの特徴を理解することで、簡単に見分けることができます。
ヒラマサ | ブリ | |
---|---|---|
体形 | ブリより体高のある側扁形(平たい) | 紡錘形(シュッとしている) |
胸ビレ | 胸ビレは腹ビレより短い。黃帯に重なる | 胸ビレと腹ビレは、ほぼ同じ長さ |
上顎の口角 | 丸みを帯びる | 角張っている |
縦の黃帯 | 比較的明瞭 | やや不明瞭 |
ブリ属の代表的な三種は、ヒラマサ、ブリ、カンパチが存在し、その力強い泳ぎと精悍さから「青物御三家」「ブリ御三家」と呼ばれています。
それぞれに異なる特徴を持ち、釣り人を魅了する特別な存在です。
ヒラマサ | ブリ | カンパチ | |
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分布 | 日本近海、太平洋の温暖な海域 | 日本近海を中心に広く分布 | 日本近海、東シナ海の温暖な海域 |
体長 | 成魚は2m以上に成長 | 成魚は1m以上に成長 | 成魚は2m前後に成長 |
棲息域 | 沿岸や沖合の岩礁帯に棲息 | 沖の100m程度の中層・底層を遊泳 | 沿岸から外洋にかけて60m~300mに棲息 |
市場価値 | 旬の天然物は高級 | 旬の天然物は高級 | 旬の天然物は高級 |
漢字 | 平政 | 鰤 | 間八・勘八 |
特徴 | 時速50km以上 | 年末は超高級 | 頭に八の縞模様 |
ヒラマサの刺し身は、そのさっぱりとした味わいとしっかりとした歯ごたえから、多くの人々に美味しいと評価されています。
脂が少なく、鮮度が保たれやすいことから、刺し身として非常に適しています。
セイゴ水産様
お見事なお捌きです
釣れた当日や翌日のヒラマサは、さっぱりとした淡白な味わいと、コリコリとした食感が特徴の魚です。
適切に三日以上熟成させると、コリコリ感は弱まり、もっちりとした食感と味が強くなってきます。
ブリに比べて脂が少なく、さっぱりとした味わいです
ヒラマサは、その淡白で上品な味わいを活かすために、刺身、塩焼き、カマ焼き、タルタルなどのシンプルな調理法が最も美味しい食べ方です。
熟成させると旨味が増し、もっちりとした食感に変わり、刺身や寿司でその味を堪能できます。
お刺身 | 鱗、ヒレ、エラ、内蔵、血合いを綺麗に取り除き、0°~2°で三、四日寝かす。頭を落として三枚に卸し柵取りにする。皮を引き、切れにして盛り付ける。 |
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塩焼き | 二枚に卸しを切り身にして、粗塩を両面薄く振り掛けて5分後、酒洗いをし両面を程よく焼き上げる。 |
カマ焼き | 切り離したカマのヒレや、薄皮等を除いて内臓や血合いの残りを洗い、全体に粗塩をふり約20分ほどおいた後、酒洗いして焼き上げる。 |
タルタル | 刺身用切り身、トマト、アボカドを賽の目に切る。ボウルで醤油、塩とで混ぜ合わす。セクセル等で盛り付けオリーブオイル、黒胡椒をかける。 |
兜焼き | 頭を半分に割り、薄皮等を除いて血合いの残りを洗い、全体に粗塩をふり約40分ほどおいた後、酒洗いして焼き上げる。 |
寝かせて熟成させた刺し身は旨味が違います
ヒラマサの刺し身は、さっぱりとした上品な味わいがとても美味しい味わいです。
ブリとは異なる風味や食感が特徴であり、それぞれの良さがあります。
ブリとは旬も異なります
ヒラマサとブリは見た目が非常に似ていますが、体形、ヒレの形状、口元の形状などに違いがあります。
これらの特徴を理解することで、簡単に見分けることができます。
ヒラマサ | ブリ | |
---|---|---|
体形 | ブリより体高のある側扁形 | 紡錘形 |
胸ビレ | 胸ビレは腹ビレより短い。黃帯に重なる | 胸ビレと腹ビレは、ほぼ同じ |
上顎の口角 | 丸みを帯びる | 角張っている |
縦の黃帯 | 比較的明瞭 | やや不明瞭 |
旬 | 一般的に初夏だが秋冬も旨い | 冬場 |
ヒラマサは、さっぱりとした淡白な味わいとコリコリとした食感が特徴の魚です。
熟成させると旨味が増し、もっちりとした食感に変わり、刺身や寿司でその味を堪能できます。
狙って無くても釣れると嬉しい魚です
ブリにそっくりな見た目のヒラマサ。
海のスプリンターともいわれ、釣り人から人気の高いターゲットです。
高級食材のため、一般流通の少ない天然ヒラマサは、釣り人特権の至高のご馳走なのです。
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